設備紹介

防災・水門技術研修所では、研修用として簡素化したものではなく、技術基準に準拠した実際の水門設備(実機)を設置しています。

ワイヤロープウインチ式 開閉装置

形式1モータ2ドラム
電動機容量1.5kW(電源電圧AC200V 50Hz)
開閉速度電動時 約0.3m/分
自重降下時 約1.0m/分
開閉荷重約35kN
揚程常時0.8m
  • ファンブレーキによる扉体自重降下や可搬式エンジン駆動装置による操作も可能
  • 開度計は、スタンド式開度計とメッセンジャワイヤ式で二重化
  • 扉体はローラゲートとし、主ローラ・サイドローラ・水密ゴムを設置
  • 減速機天板および開放歯車カバーはアクリル製とし、内部の状態や作動状況の確認が可能
ワイヤロープウインチ式開閉装置
差動歯車減速機

油圧式 開閉装置

形式油圧シリンダ式
定格圧力14MPa(21MPaの昇圧運転も可能)
電動機容量5.5kW×2台(油圧回路は二重化)
油圧ポンプ可変容量ピストンポンプ
タンク容量315リットル
開閉速度約0.3m/分
開閉荷重約50kN
揚程常時1.0m
  • 油圧ユニットカバーは4面ともアクリル製とし内部を可視化
  • 流量制御は2種類の回路の選択が可能
  • 開度計は磁歪式とメッセンジャワイヤ式で二重化
  • 緊急油圧装置やオイルヒータ・オイルクリーナを装備
油圧式開閉装置
油圧ユニット

操作制御設備

機側操作盤

  • 機側操作盤には模擬信号発生器を備えゲートの全開・全閉や故障の検出を機側操作盤側で簡単に発生させることができ、その復旧方法などを効率的に研修できるよう配慮。
  • ワイヤロープウインチ式開閉装置の機側操作盤はリレーシーケンス、油圧式開閉装置の機側操作盤はPLC(プログラマブル ロジックコントローラ)によるシーケンス回路構成とし、制御設計技術者向けのより専門的な研修メニューにも対応可能。

遠隔制御室

  • 研修所の2階に遠隔制御室を設置。実際の運用に近い形式を採用し、光ケーブルを用いたFL-net(手動系と自動系の2系統)で機側操作盤と接続し、遠隔監視操作システムとネットワークカメラを組み合わせることで、より実践的な研修ができるものとした。
機側操作盤
遠隔制御室

その他

  • ラック式開閉装置
  • スピンドル式開閉装置
  • スケルトン油圧シリンダ(シリンダ内部の動作と油の流れが分かる)
  • ワイヤロープゆるみ・過負荷検出装置模型
  • 分解用油圧シリンダ、各種油圧機器
  • 各種歯車模型
(左手前)ラック式開閉装置
(右奥)スピンドル式開閉装置
ワイヤロープゆるみ・過負荷検出装置模型
スケルトン油圧シリンダ
各種歯車模型

ICT・IoTの活用

■ICT機器体験(GBRAIN)

GBRAINはIHIインフラ建設が独自開発したシステムで、タブレット端末を活用し、水門点検業務の効率化・高度化を可能としたシステムです。
研修メニューの一つとして、ウェアラブルカメラによる遠隔支援・電子黒板等のICT機器が体験できます。

ウェアラブルカメラ体験
ウェアラブルカメラ・360°カメラによる遠隔支援体験
水門点検カメラロボット
電子工事黒板体験